Silverlight 2b2によるバイナリデータアップロードのマスター

Silverlight 2b2を使用して作業する際、開発者はファイルやバイナリデータストリームをウェブサーバーにアップロードする際にさまざまな課題に直面することがよくあります。WebClientWebRequestといった一般的なメソッドは実装が簡単な一方、非同期アップロードに対する情報通知不足やUIのブロッキングといったフラストレーションの原因になりがちです。このブログポストでは、これらの課題を概説し、バイナリデータのアップロードを効果的に扱うための堅牢な解決策を提供します。

バイナリデータアップロードの課題

不十分な進捗通知

WebClientWebRequestは、アップロードの進捗状況や完了を通知する際にそれぞれ欠点があります。

  • WebClient: 実装は簡単ですが、アップロードプロセス中の必要なコールバックが欠けています。非同期アップロードイベント(UploadProgressChangedなど)はしばしば限られた情報しか返さず、プロセスが正常に完了した際のシグナルとなるイベントもありません。
  • WebRequest: この方法はより複雑であり、複数の非同期呼び出しを含みますが、多くの開発者はこの方法でもUIがブロックされるように感じており、使用体験が悪化します。

メモリ管理の問題

大きなファイルの場合、UploadStringAsyncを使用するためにバイナリデータを文字列形式にエンコードするのは一般的な対処法ですが、この方法は膨大なRAMを消費することがあり、メモリ制約のため大きなアップロードには実用的ではありません。

スムーズなアップロードのための解決策

これらの課題を克服するために、特にINotifyPropertyChangedインターフェースを使用することで、Silverlightにおけるプロパティ変更通知を効果的に扱うプログラミング戦略をいくつか採用できます。以下は、このアプローチをステップバイステップで実装する方法です。

ステップ1: アップロードプロセスを開始する

アップロードを開始する際は、まずUIの状態を更新し、アップロードが進行中であることを反映させます。これを行うために、DoIt()のようなメソッドを作成します。

public void DoIt(){
    this.IsUploading = True;    
    WebRequest postRequest = WebRequest.Create(new Uri(ServiceURL));
    postRequest.BeginGetRequestStream(new AsyncCallback(RequestOpened), postRequest);
}

ステップ2: リクエストストリームを開く

次に、非同期コールバックを使用してリクエストを処理します。このメソッドは、サーバーにデータを送信するためのリクエストを準備します。

private void RequestOpened(IAsyncResult result){
    WebRequest req = result.AsyncState as WebRequest;
    req.BeginGetResponse(new AsyncCallback(GetResponse), req);
}

ステップ3: レスポンスを処理する

アップロードが開始された後、サーバーのレスポンスを処理する必要があります。これによって、アップロードが完了した際に必要なフィードバックやデータを収集することができます。

private void GetResponse(IAsyncResult result) {
    WebRequest req = result.AsyncState as WebRequest;
    string serverresult = string.Empty;
    WebResponse postResponse = req.EndGetResponse(result);
    
    StreamReader responseReader = new StreamReader(postResponse.GetResponseStream());
    // 必要に応じてレスポンスを処理
    this.IsUploading = False;
}

ステップ4: UIの応答性を更新する

ユーザー体験をさらに向上させるためには、UIの状態を管理することが重要です。アップロードプロセスが進行中かどうかを示すプロパティを実装します。

private Bool _IsUploading;
public Bool IsUploading {
    get { return _IsUploading; }
    private set {
        _IsUploading = value;
        OnPropertyChanged("IsUploading");
    }
}

結論

ここで説明した手順に従うことで、Silverlight 2b2でのバイナリデータのアップロードを効果的に管理でき、アプリケーションのメモリを圧迫することなく、UIがブロックされることもありません。この方法は、ユーザー体験を向上させるだけでなく、アップロードプロセス中に必要なフィードバックを提供し、開発者が直面する一般的な問題を解決します。

もし、Silverlight 2b2でのバイナリデータのアップロードに苦労しているなら、INotifyPropertyChangedを使い、適切な非同期処理を合わせて利用することで、開発プロセスをよりスムーズかつ効率的にすることができます。コーディングをお楽しみください!