Solarisにおける gcc のライブラリ検索の理解

Solaris上でgccを使用する際、ユーザーはプロジェクトが依存する必要なライブラリやヘッダーをコンパイラが見つけるのに苦労することがよくあります。この問題は、ffmpegのように他のライブラリに依存するライブラリをインストールしようとしているときには特に厄介です。このブログ記事では、Solaris上でgccがどのようにライブラリを見つけるかを探り、正しく検索パスを調整するための手順を提供します。

問題

例えば、quadrupelというライブラリを構築しようとしているとします。このライブラリはffmpegに依存しています。あなたは成功裏にffmpegをコンパイルし、そのライブラリは/opt/gnu/libにインストールされ、ヘッダーファイルは/opt/gnu/includeに含まれています。しかし、quadrupelのビルドを試みると、コンパイラがffmpegのヘッダーを見つけられないというエラーに直面します。この状況は、ライブラリやインクルードを正しく見つけるためにコンパイラを適切に設定する必要があることを示しています。

解決策

幸い、問題を解決するためにいくつかの簡単なステップを踏むことができます。主な方法は、ライブラリとインクルードパスを調整して、gccがコンパイル中にそれらを認識できるようにすることです。以下にその方法を示します。

ライブラリパスの設定

  1. LD_LIBRARY_PATH 環境変数の使用

    • gccにライブラリの場所を知らせる方法の一つは、LD_LIBRARY_PATH 環境変数を設定することです。この方法は有効ですが、現在のユーザーセッションにのみ影響します。
  2. crleによる永続的な変更

    • 各ユーザーの設定を変更することを避けるために、システムパスを恒久的に変更する解決策があります。これは、crleコマンド(ランタイムリンカーの設定)を使用して行うことができます。
    • 以下がそのコマンドです:
      crle -l -c /var/ld/ld.config -l /usr/lib:/usr/local/lib:/opt/gnu/lib
      
    • このコマンドは、Solarisにライブラリ検索のために指定されたディレクトリ(/usr/lib, /usr/local/lib, および /opt/gnu/lib)を常に含めるよう指示します。

インクルードパスの設定

gccコンパイラが必要なヘッダーファイルを見つけられるようにするためには、CFLAGS変数を調整する必要があります:

  1. インクルード用のCFLAGSの編集
    • コードをコンパイルする際、-Iフラグを使用してヘッダーファイルのパスを含めます。
    • 以下のように追加します:
      export CFLAGS="-I/opt/gnu/include"
      
    • このコマンドはCFLAGS変数を更新し、gcc/opt/gnu/includeディレクトリ内のインクルードファイルを正しく探知できるようにします。

結論

Solaris上でgccを適切に設定してライブラリやヘッダーファイルを見つけることは、依存ライブラリのようなquadrupelの成功するコンパイルとインストールにとって重要です。crleを使ったライブラリパスの変更と、インクルードのためのCFLAGSの設定をすることで、ビルドプロセスをスムーズに進め、不要なエラーに直面することを避けることができます。

これらのパスを正しく設定することで、現在のセットアップだけでなく、将来のプロジェクトやビルドも簡素化されるため、時間をかけて行う価値があります。ハッピーコーディング!